先日何の事前情報もないまま、ゲテモノ食いの会食に行くことになってしまいました。
ヒミツの会食と聞いて好奇心旺盛の私はワクワクして参加表明したものの、まさかの料理に愕然としました。
冒険家ベア・グリルスじゃあるまいし、報酬を得てエンタメ番組のために食うのならまだしも…
もしくは、旅先なんかで何も知らされずに出てきた料理を食べ切った後に、正体を知ったというならまだしも…
自分でお金を払って、わざわざゲテモノを食うなんて!
あり得ない!!
お金もらったって嫌だ!!!
しかし、現場まで行ったが最後。
どんなものか少しだけ覗いてみたいと、持ち前の好奇心が顔を出し、あっさり食卓につくことを選びました。
簡単に説明すると、ゲテモノって言うのは私の主観で、実際に出てくる料理は、昆虫と野生動物。
要するに一般的にあんまり食べない素材の料理を食べる会です。
この会が主催された目的はマインドセット。
自分の殻を破ろうぜぃ!
と言う、限りなく前向きで自己成長意識に溢れたメンバーの集う会でした。
せっかくなので、ここで得た学びを料理とともに紹介します!
自分の殻を破りたい人にとってもそうでない人にとっても、自分を見つめるきっかけになれば嬉しいです。
昆虫を食べる理由
人の身体はタンパク質でできていると、子どもの頃、学校で学びました。
そして、良質なタンパク質は、肉や魚から摂取できます。
「調理しやすい姿にパッケージされた」姿に見慣れていても、肉や魚の生きている姿から食べるまでの工程を一つ一つ細分化して、具体的にイメージするとかなり人間って残酷と感じます。
だから、想像力や感受性が豊かだったり、飼っている動物を絞めて調理する姿を目にしたことで、ベジタリアンになる人もいます。
しかし、人が健康に生きていく上で、良質なタンパク質は必要です。
ところが近い将来、タンパク質の需要に対する供給が間に合わないという現実から、世界中で注目を浴びているのが昆虫食です。
昆虫は、タンパク質危機の救世主と言われていますが、実際、タンパク質含有量が、私たちが普段食べている肉と比べても格段に多い!
しかも、ちょっと調べただけでもメリットばかりが目に着きます。
- 生態系にやさしい
- 生産コストが安い
- 栄養価が高い
- 歴史が長い
など。
はっきり言って、昆虫は人間の食料として造られたのではないかとさえ思うほどです。
日本でも、山間部であまり動物の生育に向かない田舎では、イナゴや蜂の子など、当たり前のように食卓に並ぶというし、たまたま都会生活者の私は、食べる機会がなかったというだけの話です。
こうなると早くから、昆虫食に慣れておいた方がいいと思うくらいです。
さらに、現在では量産加工技術があがり、パウダーになっていたり、せんべいやスナックなどもかなり普及しているようです。
プロテインとか、ペットフードとかの原料に良さそう!
と思って調べてみたら、まだあまり普及していませんが、しっかり商品化されていました。
自分の殻を破って見えてくる新世界
今回は、突然のことだったので、そんなメリットを知らぬまま、食卓に出された前菜に一瞬かたまりました。
はっきり言って、虫は大嫌いです。
特に裏側。
足とか本当に気持ち悪いーーーー
昔は、エビやカニだって大きい昆虫みたいなものと思っていて、あんまり好きではなかったのです。
しかし、人間は慣れる生き物。
最初はドン引きしていたメンバーたちも、ちょっとづつ手を出し始めました。
私は、蜂アレルギーなので、そっち系は遠慮しつつ、芋虫系とカイコをいただくことにしました。
一口食べた瞬間、なんか新世界が広がります。
意外とイケる?
口にした参加者メンバーたち一同も、同じようなことを言っていたのですが、
「食べる前はかなり引いたけど、食べてみたら何でもできそう…な気になってきた」と。
まさにこれが、自分を超える瞬間!
マインドセットです!
ここまできたら、とりあえず行動あるのみです。
でも、先に書いたようなメリットを知っていたら、もっとたくさん食べてたかも。
だから、事前に情報をインプットすることも大切ですね!
香りは記憶を書き換える手段
ところで、この食卓に並んだゲテモノたちですが、見た目の気味悪さに反して、芳香な香りの食材が多かったのです。
お店の方によるとフェロモンのようなものらしいです。
良い香りの代表選手が、タガメです。
大きいワリにペタっとしていて、食べる箇所も少ないし、どう見ても美味しそうじゃないんだけど、柑橘系の爽やかな香水のような香りなんです。
食べ方は、殻を切って解体し、中を直接口で吸い出す。
だから、芳香な香りに到達するには、その前の工程を経る必要があるのです。
まさに勇者に与えられたご褒美です!
今回は、勇者のおかげで、香りを頂戴いたしました!
香りって、その時の記憶を呼び起こします。
香りは記憶と密接に結びついていると言われています。
実際、記憶を強固にするために、五感と組み合わせる方法を受験勉強などで試した人も多いはず。
私も記憶力が悪いので、いろいろ試してきました。
瑛人の「香水」の歌詞にもあるように、五感の中でも嗅覚は、記憶と非常に結びつきやすいのです。
そして、まさにタガメの香りによって香りと記憶の結びつきが、私の中で実証されました!
この時以降、柑橘系の香りをかぐと、タガメの姿が浮かんじゃう T_T
柑橘系の香りが好きなので、これはかなり残念です。
しかも、私が今使っている香りは、柑橘系とグリーン系が混ざったような香り。
良い香りがタガメの香りに、一夜にして書き換わってしまったんです。
なので、私と会う時には柑橘系の香水をつけないようにお願いします。
一般的でないものにもそれなりの理由がある
続いて出されたのは、カラス、カエル、オオグソクムシの揚げ物です。
すべて、姿揚げで、そのままの状態です。
だんだん慣れてきて、しっかり味見するようになりました。
料理のコースって、よく考えられています。
- 最初にインパクトはあるけど、簡単に食べられるもの
- 次に少し手をかけさせ慣れさせると同時に意外性を見せる
- さらに少し大きめの料理で、その世界に引き込む
- 最後にがっつり満足感を与える
伝統とか、歴史があるもの、長く使われているものって、それなりに価値や理由があります。
昆虫食という一見気をてらったような料理にも意味はあるし、料理のコースの順番も、よくできたものは人の心理を押さえている、マーケティングのお手本にもなります!
一応、ここで食べたものについて、レポートすると、
カラスの肉は硬くて食べにくく、カエルは、鶏肉と似たような肉質と味で美味しいけれど、筋肉が小さくて、食べるところが少ない。
オオグソクムシは、エビに似ていますが、やはり肉が硬めでした。
そして、最後のお鍋は、カンガルー、ラクダ、ダチョウ、アナグマ、アライグマです。
これらのお肉は、全体的に歯応えがあり、香りもすっきりしていました。
食べた感想としては、どの肉も少し硬くて風味もあまりないので、タレやスープで調整するのがいい。
感想としては、あえて食べなくていいかなという感じです。
以前、サメとかナマコを食べた時にもやはり、あえて食べなくてもいいかなと思ったのですが、結局、一般的に食べない食材というのは、美味しく食べるのに手間がかかるんですね。
食べ物の本来の目的は、人間の生命維持や健康のためと考えれば、機能性の高い昆虫食がもっと普及しても良いはず。
たしかに、食肉より昆虫をメインに食べる未来は近いかもしれません。
でも、実際には、美味しいという食べる楽しみ=感情を満たしてくれる食べ物が普及しています。
普及するには、感情的な価値を高めること。
そして、ちょっと壮大な話になりますが、社会や人類、宇宙のためと考えていくと、機能的な価値のあるものに感情的な価値をつけて、世に出すというのが大切ということがわかります。
サプリメント市場や、テレビの健康関連番組で、この栄養素が身体にいい!みたいなものを見ると、食はエンタメから、栄養接種という本来の目的に寄ってきている感じもします。
これを、オンラインのビジネスに置き換えると、今までは集客できただけで売れた商品やサービスも、中身のないものは淘汰される。
だから、本当に良い商品やサービスを人に喜んでもらえるようにプレゼンすれば普及するし、社会のためにも役に立つってことがわかります。
まとめ
はっきりいって、最初は、参加するんじゃなかったーと、後悔でぐるぐるしたゲテモノ喰いの会食でしたが、思いのほか、学び得るものが多い会でした。
- 昆虫食の可能性
- 勇者しか手に入らないものがある
- 行動によって価値観が変わる
- 自分の殻を破ると新世界が開ける
- 長く続くものには価値がある
- 普及するしないにも理由がある(結果には必ず原因がある)
- 機能と感情を満たすことで社会貢献になる
- 誰も気づかないことに価値を見つけることがビジネスチャンスにつながる
- 勇者に囲まれると自分も勇者になれる(環境大切!)
この会を通して気づいたことや発見、あらためて考えさせられたことなどをざっと並べてみただけで、こんなにありました。(まだまだあるけどとりあえずこれくらいで)
初めての体験は、一瞬で見える景色を変えてくれます。
実は自分が気づかないだけで、近くにはたくさんのチャンスが転がっていて、少し手を伸ばせばそれを手に入れることができる。
そして、それを得るためには、大したお金も時間も必要ないってことも教えてくれた貴重な会でした。
最後に、昆虫や芋虫入りのお酒も試してみました。
強いアルコールに浸けてあるので、お酒自体は、ザ・アルコールという感じです。
お酒はあまり強くないため、舐める程度に。
でも、グラスの中にはゴ●ブ●が!!
家で遭遇したら間違いなく、キャーキャー騒ぎますが、死んでるし食用というのはわかっていること。
それに、以前仕事で、東南アジアの昆虫食の写真を並べてみていて、ゴキブリを食べる国があるのは知っていたので、勇気を振り絞り、でもキスしないように一口いただきました。
ちょっと緊張〜〜〜
今のところ私たちの生活には、食料だけではなく、住む場所や仕事もあります。
コロナ渦が続くものの、なんとかなるんじゃないか?って、
楽観的に考えている人もいるでしょう。
でも、今は永遠じゃないし、ほんの少しづつ世界は変わっている。
その変化を見逃さないように。
自分の世界観と現実世界は違うということに気づくきっかけを、
見逃さないで。
少しづつ、自分を成長させていくことを忘れずに。
迷ったら常に、
自分の殻を破ろうぜぃ!
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