私がデザイナーにMGスクールをおすすめする理由

デザインの仕事に長く携わりたいなら、制作スキル以外の強みを持つのが良いと思います。

私がデザイナーとして仕事を始めた時には、現場にコンピューターが導入される前でした。

社会人になってすぐにデザインの現場にはコンピューターが導入され、印刷物よりWebサイトのデザインのニーズが上回るようになりました。

技術は常に刷新されるため新しいツールを使って新しいスキルを身につけるのは、いつでも若い世代にアドバンテージがあります。

つまり、制作スキルを身につけても次の世代には決して勝てないのです。

今まで自分が費やしてきた時間をそのまま経験として未来に活かすために何を学べば良いかと考えているうちにたどり着いたのがカリグラフィーだったのです。


デザインの良し悪しは、「これ」といった決定打がないと見た目の好みで決まってしまうことも多いです。

もちろん、「これしかない!」といったところまで突き詰められるのは理想ですが、必ずしもそういう現場ばかりではありません。

答えがある世界ではないので、多くの制限の中で決めなければならないのが実践的なデザインでもあるのです。

デザインをよく知らない人にも理解してもらうためには、デザインの背景を言葉で伝えられることが大切です。

なぜこのようなデザインなのかをしっかりクライアントに伝えていると、次第にお礼の連絡をいただくことが増えるようになりました。

「素敵なロゴをありがとう!リニューアルした商品ロゴのついたカタログをお客様に渡す時に、ロゴが変わった理由を話したら、とっても興味を持ってもらえたよ。」

と笑顔で言ってくださって、物語のあるデザインはこんなに喜んでもらえるんだという実感をもちました。

そして、グラフィックデザインの主要な要素でもある文字や記号、シンボルについて理解を深められれば、もっと多くの人にデザインを身近に感じてもらえるのでは?

と思ったのです。

それをきっかけに行き着いたのが、MGカリグラフィースクールでした。

この記事では、私がMGスクールをおすすめしたい理由をまとめています。

  • MGスクールの魅力
  • 先生は表現者であり研究者でもある
  • 知識+実践で理解が深まる独自の授業
  • 本格的な知識を日本語で学べる
  • 授業はオンラインや通信講座に対応
  • 国際活動で西洋の文化交流を楽しめる

デザイナーの方でなくても、インターネットで世界がつながる時代だからこそ、ぜひともおすすめしたいスクールです。

MGスクールの魅力

MGスクールは、カリグラフィーを通して西洋文化を広く知ることができるスクールです。

学ぶことができるカリグラフィーの書体は40種類以上、それ以外に紋章学、イルミネーション(写本装飾)、文字の歴史、フランス語のクラスがあります。

10年以上前に手に取ったMGスクールの案内パンフレット.ひと目見て「他と違う」と好奇心がかき立てられた.

カリグラフィーを日常的に生かす実践的な内容や、授業で学んだことをさらに一歩深めた内容を学ぶことができるワークショップも充実しています。

一通りの知識と書体を学び、練習を重ねて書けるようになったら、世界中どこへ出ても間違いない知識と技量が身につくと考えて良いと思います。

こちらの動画ではプロの世界で使用する作品例を紹介しています。

カリグラフィーの世界には、デザインに展開できるネタがたくさんあり応用力が効くようになります。

実際に、MGスクールで学んだ人たちは、国内外の第一線で活躍している人も大勢います。

先生は表現者であり研究者でもある

私の知る限り、ほとんどのカリグラフィースクールは、書くことがメインで根拠や裏づけは学べません。

今ではインターネットで世界中の情報が集まるようになり、オンラインでかなり有用な情報収集ができるようになりましたが、それでもカリグラフィーや紋章の情報は少ないのが現実です。

MGスクールの校長で講師でもある、ミュリエル・ガチーニ先生は、カリグラファーとして国際的に活躍すると同時に、フランスの図書館で写本部研究員として研究を重ねるという実績を持っています。

表現者と研究者という二つの視点から行われる授業の内容は、とてもユニークで魅力的です。

カリグラフィーの伝統を次世代に引き継ぐために国内外で活動するミュリエル・ガチーニ先生

先生の行っていた写本の研究は、図書館で写本を手に取り、1ページづつ開いてその当時の様子や雰囲気を感じ取ること。

書体の特徴や使われ方、合字や文字装飾、細密画などの有り様を入念にノートに書き写した研究ノートを資料として配布される授業もあり、ここでしか得られない情報が盛り沢山です。

写本とは、印刷や版画がなかった時代に、一冊づつ手書きで写された本です。

コピー機がない時代に友達のノートを写していた感じを想像するとわかりやすいかと思います。

しかも、先生は語学が堪能、かつカリグラファーということで、古い文献の解読もできるという、すごい技能の持ち主です。

世界で1冊しかない、しかも私たちが手にしたとしても理解できないような資料を、まさか日本にいながらにして学べる環境があるとは感動です!

知識+実践で理解が深まる独自の授業

MGスクールの授業は、知識(理論)と実践を同時に進めるスタイルです。

毎回、宿題が出て、家で書いて、添削を受けて、理論を習い、書いて、添削を受けて…を繰り返すので、気がつくと上達しています。

書きながら、授業の資料も復習できるので、知識も一緒に身につきます。

なので、書く専門を目指したい人にとっても、知識専門を目指したい人にとっても、バランスの良い授業です。

この授業スタイルが、ビジュアルと言語をつなぐ=ストーリーのあるビジュアル作成をする際に、とても役立っていると感じています。

写本や書類などの文献の資料をもとに、書体の歴史的背景、成り立ち、特徴などを学び、スペルアウトしていくので、きちんと読めて書けるようになるというのは、やはり自信につながります。

私は大学時代にカリグラフィーを習う授業を受けていたのですが、MGスクールとはまったく違う内容の授業でした。

そのせいか、私の中のカリグラフィーの印象は極端に悪く、カリグラフィーを学ぼうという選択肢を最初から抹消していました。

なので、実際にMGスクールを見つけてから、受講するまでには少し時間がかかってしまい、体験入学で初めてクラスを受講した時に、ものすごーく後悔したのを今でも鮮明に覚えています。

こんな楽しいことにもっと早く巡り会いたかった!!!

それまで私が受けた美術系(身体を使う系)の授業は、理論より実践が中心で、とにかくたくさん描くこと、手を動かすことを良しとしていました。

簡単な説明があって、あとは自由に創作するようにって言われるパターンでした。

個性を尊重する教育といえば聞こえは良いですが、悪く言えば手抜きですよね。

実際、その頃は自由って言われてもよくわからず、自分は発想力がないのではないかとよく悩んだものです。

私は、独創的な作品づくりは、それこそ「自由に」自分の時間を使って行うことだと思っていて、お金を払ってまで学ぶことではないと感じています。

自分らしく個性を生かした書体を創ったり表現できるようになるためには、基本の理解が大前提。

だからこそ、先人たちの残したものから学ぶことができる、このスクールがおすすめです。

知識を学ぶと同時に手を動かすことで、文字の成り立ちをよく理解することができて、タイプフェイスの開発やロゴのデザインを行う上で必要な知識と技能を自然に身につけることができます。

私はロゴのデザインを多く行っていたので「自然な線の流れ」をつくりだすためにも、ここで学んどことがとても役立ちました。

さらに、「なぜこの形なのか?」「なぜこの書体なのか?」ということが的確に理解できるので、プレゼンにも説得力がでます。

膨大な資料を見ているうちに、自然に書体を見る目も養われますよ。

授業はオンラインや通信講座にも対応

コロナ以前は、授業は直接教室に通うか、通信講座で添削を受けるかで行なっていました。

現在は、オンラインレッスンにも完全に対応しているので、遠方の方でも自宅で受講できます。

クラスに通っていた時に一緒に受講している生徒さんの中には、遠方にお住まいの方もいらっしゃって、毎週時間をかけて東京まで通って来られる方も数人いました。

今回オンラインの授業が始まったことで、遠方にお住まいの方にも本格的なカリグラフィーが習えるチャンスですね!

実際の教室で行われている授業と同様に、先生のデモンストレーションと添削指導もあります。

今後、教室での授業が再開された場合も、オンラインの授業にも対応しているので、長く続けることもでき安心です。

資料はpdfで配布され、授業の録画もOKというのもすご過ぎますね。

私もメールで作品のデータを送って添削をしていただくことがありますが、先生の指導はかなり丁寧で、しっかり理解できるまで説明をしてくれるので、確実に上達すること間違いなしです。

通常の教室でのレッスンが、現在はオンラインになっていますが、通信講座も別に用意されています。

通信講座は、独習を希望される方におすすめで、日本語以外に英語やフランス語での添削も可能です。

他のスクールで勉強したけれど、少し物足りないと感じているなら、通信を試してみるのも良いと思います。

本格的な知識を日本語で学べる

先生は日本語が堪能なので、本格的な知識が日本語で学べるのもかなりアドバンテージが高い!と思います。

私が紋章のクラスを受けたときには、英語が母国語の生徒さんがいて、英語との日本語のバイリンガル授業でした。

一般的に入手可能なカリグラフィーの資料は、日本語に翻訳されているものが少なく、日本語で出版されているものは、ほとんどが初学者向けの簡単なものです。

しっかりとした知識を学ぶには、日本語の情報だけでははっきり言って足りないと思います。

カリグラフィーの基本ともいえる文字の間隔(スペーシング)には、はっきりとした規定があるのに、ネットなどで見かけるスペーシングはひどいものです。

日本好きな外国人が、変な漢字や日本語がプリントされたTシャツを着ているのを見て、日本人が感じる微妙な気持ち悪さに似た感覚を感じます。

このような基本は、人間に例えれば骨格の部分。

素人ならともかくデザイナーやカリグラファーと名乗る以上初歩的なミスは避けたいですね。

MGスクールでは、世界を見渡しても上級レベルの本格的な知識が日本語で学べますし、英語やフランス語でも指導を受けることができるので、海外の専門的な文献を見る時にも役に立ちます。

国際活動で西洋の文化交流を楽しめる

せっかく身につけた知識は使ってこそです!

MGスクールでの学びは、デザインの現場だけでなく、社交の場でも、かなり興味を持たれるネタにもなりますが、MGスクールでは定期的に国際交流の場を設けています。

在日大使館や文化会館でのイベント参加やカリグラフィー作品の展示の機会もあるので、少し非日常的な世界を楽しむことができます。

各国の在日大使館でのイベントや展示会の様子.多くの人に作品を見てもらえる貴重な機会です.

MGスクールで学ぶと、とにかく西洋文化の知識が増えるので、今まで見過ごしていたことにいろいろ気づくようになります。

文字の歴史は人間の歴史そのものです。

特に歴史ある高級ブランドのデザインには西洋の文脈がしっかり残されているので、今まで以上にデザインが読めるようになります。

私個人としては海外旅行の楽しみが一段と増しました!

書体の歴史的背景や周辺知識を得たことで、旅行先で見かけたマークは紋章であることがわかったり、その建物のルーツや所有者などの情報がなんとなくわかったりするのです。

デザインのスキルアップを目的に始めたカリグラフィーでしたが、今ではすっかりカリグラフィーを通して知った世界にすっかり魅了されています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

【MGスクール講座概要】

  • 1講座は3ヶ月間(90分x12回)
  • 通信もしくはオンライン(スカイプライブ)にて実施
  • 講座受講前に初心者講座を受講する必要あり

※2021年5月現在の情報です。

スクールの詳細は下記のリンクよりご確認ください。

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